
時給800円〜1,050円以上
重箱の隅をつつくような話で恐縮なんだけど。
先日某ファミリーレストランの前を通ったときの話だ。そこにアルバイト募集の紙が貼られていた。当たり前のようによく見る貼り紙だと思ったのだが、よく見るとすごく不自然な事に気づいた。時給の部分に「時給800円〜1050円以上」と書いてあるのだ。
まったく意味がわからない。時給800円〜1050円というならわかる。でもその後に”以上”と付いているのだから、”〜”と使う意味がまるで無い。時給1000円でも2000円でも払う覚悟があるなら、最初から800円以上とすればいい。しかもその下にもう一行あって(高校生700円〜900円以上)なんて書いてあるのだから、もう事態は収拾不能といった感じである。
大体800円〜1050円以上なんて、まともに考えると、出口の見えないパラドクスと向かい合っているみたいだ。「私はうそつきです」と本人が言っているようなものだ。うそつきは嘘を言うのだから、自分をうそつきと言ったらその言葉は嘘で、正直者ということになる。でも正直者だったら、うそつきという言葉は本当のことになって・・・という具合である。
こういう禅問答みたいなことは太田みたいな暇人ならいいけれど、アルバイトを探している人にしたら、迷惑もいいところだろう。結局肝心なことが伝わらないのだから。はっきり言ってこういう貼り紙を平気で貼り出せるお店なんて、料理の味も、店員の接客態度も期待できない。
別に日本語の乱れとかそういうことをいうつもりはない。女子高生が意味不明な言葉を使ったって気にならないし、注意するほど自分が正しい日本語を使えているかも怪しいし。でも、こうやって企業が、相手にまともに伝わらないような貼り紙を、なんの恥も感じずに出すのはどうかと思う。というか「まあ何でもいいや」という感じで、働こうとしている人を完全に見下しているのが、ひしひしと伝わってくる。
という風に思うのは常に少数派の太田だけなんでしょうけど・・・
by 太田ルイージ