
読書感想文について
小学生のころ、苦手なものと言ったら作文と絵だった。特に読書感想文なんて苦痛でしかなかった。先生からは「思ったことを書きなさい」と言われるが、本を読んで思うことなんて、面白いか、つまんないかどっちかしかない。それなのに2枚以上書け、とか勝手にノルマを課せられるのだから、たまったもんじゃない。と当時は思っていたけれど、今はこうしてホームページに、アホみたいなことをたくさん書いている。いかに学校の教育が意味ないかがよくわかる。
でも当時はどうしても作文が書けなくて、親も心配して「作文の書き方」なんて本まで買ってくれた。だが、もちろんそんなもの読むわけがない。仮に全部読んだとしても、多分かけるようにはならなかったと思う。今から考えると良くわかるけど、読書感想文は本当は、思ったことを書くんじゃなくて、先生が喜ぶことを書かなきゃいけなかったんだよね。だから書けなかった。子どもだって本当は、思うことはたくさんある。でも先生に見せるのに、体裁を整えようとするから何も書けない。
でもだんだんとあつかましくなって、何だって書けばいいんだろ、という風に思うようになって、適当なことをすらすら書くようになった。高校に入ると、いよいよアホらしくなって、本なんて何も読まずに読書感想文を書くようになった。かなり過激なことも書いたので、怒られるかと思ったが結局何も言われなかった。おそらく教師も読んじゃいないのだろう。
だからやっぱり声を大にして言いたいけど、学校で読書感想文を書かせるのは、ぜひやめて欲しい。本を読ませるのが目的と言ったって読みたくない本読んだって意味ないし、本を読むのと文章を書くのは別のことなのだから。でもそれでも書かせたいのなら「原稿用紙○枚以上」とかやめて、「つまんなかった」の一言でも感想文と認めて欲しい。だって思ったことを書くのなら、1行でも充分なんだから。
それで、もしクラスの半数以上が1行しか書いていない感想文を提出してきたら、それは先生の力不足だけどね。
by 太田ルイージ