
趣味・読書はありえないのか
活字を読むことが結構好きだ。
小説にしろ、雑誌にしろ、実用書にしろ、何でも見境なしに読む。ゲームや家電を買ったら、まず説明書を熟読する。なんで好きなのか、と聞かれても、好きだからとしか言いようがない。活字を読むことのいいところは、自分の好きなときに出来て、気軽で、途中でCMが入らないことである。そして、ほとんどの場合、最後まで読めば話が完結する。漫画だと、リアルタイムで連載されていると、なかなか話が進まないので、イライラする事がある。
でも、こうやって本を読むのが好きだと言うと、たまにとても頭のいい人だと思われる。はっきり言って自分の中じゃ、本を読むのは、ドライブしたり、釣りをしたり、パソコンでエッチな画像を見たりするのと同じ感覚なので、頭がいいと言われると、ちょっとそれは違うよ、と言い返したくなる。当たり前だけど、教養を深めるつもりで読んでも、面白くもなんともない。あくまでも楽しいから読んでいるだけである。
なんで本を読む人が頭のいい人になってしまうかを考えると、これは多分、小学校の頃から「本を読め」と言われ続けたせいだと思う。教師が「たくさん本を読んで賢い人になろう」なんて言うから、みんな本を読むことは勉強だと誤解してしまったのだ。勉強になってしまったら、嫌いになるに決まっている。しかも、読書感想文なんてものまで書かせるから、子どもが読書するのを嫌がるようになるのだ。
だから、「趣味は読書です」なんて言うと、本当は別の趣味があるくせに、その場しのぎで読書なんて言ってるな、と思われてしまう。そうじゃなかったら「読書といっても漫画でしょ?」と聞き返される。読書が趣味として通るのは、学校の面接のときくらいである。というわけで、他人に趣味を聞かれたら「他人の悪口を影で言うことです」と答えるようにしている(うそ)。
by 太田ルイージ