ひとり陰湿

ほめられること

誉められて伸びるタイプとかあるけれど、自分もそのタイプだな、と思っていた。ある日そのことを話すと、「誉められて伸びる、て思ってるやつは誉めちゃダメなんだよ」と言われた。誉めて伸びると思ってる人は、誉められたいと思っているから、逆に誉めないと伸びるそうだ。

それを聞いたときは、そんなものなのかな、と思ったけど自分の人生を振り返ってみると、自分は典型的な誉められてダメになるタイプですね。もちろんけなされるのが好きなわけではない。言いたい放題言われれば頭にくる。でも誉められると、なんとなくそれじゃ期待に応えなきゃな、と思ってしま性格なのだ。そうすると、楽しんでやってたことも楽しめなくなってしまう。これまで身勝手でマイペースに生きてきたのも、こういうプレッシャーに弱い性格だからなのかな、とふと思う。誉められて伸びる、と自分で言っていたのは、単純にけなされるのが嫌で言っていただけだ、という結論に達した。

先日4年ほど勤めた仕事をやめたけど、その間自分の作った資料やシステムに、いつもケチをつけてくる人がいた。欠点を指摘される度に、人の苦労も知らないで言いたいこと言うんじゃねえよ!と言い返したかったけれど、ふとこの人がいてよかったな、と思った。過ぎたから言える部分もあるけど、けなされることによって、自分の仕事にほんの少しの付加価値がついたように(あるいは付加価値がつく可能性が生まれたように)思える。

よく人を誉めるのは難しい、と言うけれど、人の苦労を知りながら人をけなすのだってやっぱり難しい。逆の立場だったとしても、太田はその人をけなす自信はない。だから自分のやっていることに、言いたい放題言ってくる人は、大切にしなければいけない。

と、今日は道徳の教科書に書いてありそうなことを書いてしまいました。

(2009年1月01日更新)

by 太田ルイージ

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