
あばたもえくぼの逆
あばたもえくぼという言葉をご存知だろうか?好きな人だと、ちょっとした欠点でも良く見えてしまうという意味の言葉だけど、昔身近に嫌いな、というか合わない人がいて、会う度にあばたもえくぼの逆だよな、と思っていた。つまりいったん嫌いになると、ちょっとした仕草や言動が気くわなくて、ますます嫌いになってしまうのだ。フェアな目線で見れば、気にするようなことではないのに、どうしても感情的になってしまう。そういう時に、いつも苦虫をつぶしたような顔で、「全く、あばたもえくぼの逆だよな、・・・ぶつぶつ」と文句を言っていた(頭の中で)。
でも真剣にイライラするのに、あばたもエクボの逆、と言うのもちょっとかっこ悪い。そう思って、ちゃんとした言葉を考えてみたことがある。というか考えるまでもなく、この場合は「坊主憎しけゃ袈裟まで憎い」が正解ですね。でも言葉のサイズが長いので、正直しっくりこない。ただでさえ気が立っているのに、いちいち「全く、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いだよな!」と悠長に言ってられない(もちろん頭の中で)。「袈裟まで」まで言ったら一息入れたくなってしまう。一息入れたら、なんかイライラしている自分がなんだかアホらしくなる。そんなわけで、もっと言いやすい言葉がないかな、と探しているうちに、なんだか「あばたもえくぼの逆」という言葉が馴染んでしまった。
という訳で、皆さんも気にいらない人が、目の前で気にくわないことをしてイラっときたらこの言葉を使いましょう!流行らせましょう!じゃなくて合わない人には関わらないのが一番ですね。でもこの言葉に代わる、もっとスマートな言葉があれば教えてもらいたい。今はあまり使わないけれど。
(2009年1月01日更新)
by 太田ルイージ