
過去に帰る
よく、過去を振り返って「あの頃が一番楽しかった」とか「○○時代に戻ってやり直したい」みたいなことを言う人がいるけれど、太田はそういう風に思ったことはない。そう言うと、さぞ人生を謳歌しているのかと思われそうだけど、もちろんそれほど楽しく生きているわけではない。単純に振り返るということをしないだけです。懐かしく思ってもあの頃が一番だと思わないようにしている。半分強がりのようなものだ。もしくは振り返るほど華やかなこともなかったというのが正解かもしれない。
でも、もし本当に人生をやり直せるとしたら、過去に帰りたいですか?正直言って太田は嫌です。例えば学生時代に戻るとしたら、また勉強しなきゃならない。給料がもらえるわけでもないのに1日中学校の机に縛り付けられる。部活が最高だった、とか親友がいた、とかあるだろうけど、不自由な子ども時代に戻るなんてちょっと考えられない。
それに再び今に帰って来られるのかという心配もある。今まで手に入れたもの、出会った人の中には、ほとんど偶然にそうなったものも数多い。同じことを繰り返しても、同じ結果になるとは限らない。もちろん逆にもっといい結果になる可能性もあるだろうけど、結果を知りながら、もう一度同じことを繰り返すのはなんだか味気ない。「やっぱりこの前の方が良かったな」なんて思ったら最悪である。
という具合にここまで書いたけれど、みんなが過去に帰りたい、と思うのは絶対無理なのをわかってて言っているだけなんだろう。太田のように真剣に過去に帰ることを検討して、帰るべきでない、と主張するのはなんか的はずれというか、そんな気分になってきたよ。
(2009年1月01日更新)
by 太田ルイージ